
マネジメント
2025.04.17
【投資の新常識】損失ゼロへの切り札!スタートアップ投資に勝つ「優先株」
S&K Holdings
起業やスタートアップ投資に関わるとき、「優先株」という言葉を耳にすることがあります。
今回は優先株の基本から、投資家・起業家にとってのメリット、そして日常生活にどう応用できるかを解説します。
この記事はVoicyの「No. 295 優先株とは」を基に執筆しています。
リスク分散の切り札!優先株は「万が一に備える投資家の保険」

優先株とは、会社がうまくいかなくなったときでも「投資した金額を優先的に回収できる」仕組みを持った株式です。
スタートアップは将来性に期待して資金を集めますが、全てが成功するとは限りません。事業が途中で頓挫したり、安く買収されてしまうケースもあります。
たとえば、あなたが1万円を出資した会社が5万円で買収されたとします。普通株だと、持ち分に応じて分配されるため、戻ってくるお金は半分以下かもしれません。
しかし優先株を持っていれば、まずその1万円が優先的に戻ってきます。これにより、損をしにくい投資が実現します。
優先株は起業家にとっても都合がいい仕組み

優先株は投資家を守るだけでなく、起業家側にもメリットがあります。
最大の利点は、会社の「評価額(バリュエーション)」を高く保ったまま出資を受けられる点です。
例えば、会社の価値が9万円とされた段階で1万円の投資を受けると、全体は10万円になります。
通常の株なら、その投資家が10%の持ち分を得ることになります。
ところが、その後に会社が5万円で売却された場合、普通株では投資家が損してしまう可能性があります。でも、投資家が優先株を持っていれば、まず1万円を確保できます。
この「安心感」があるからこそ、投資家も資金を出しやすくなり、結果として起業家も高い評価で出資を受けられるのです。
このように、優先株は「投資家が損をしづらくなる=投資しやすくなる」構造を作っています。
優先株にもバリエーションがある?知っておきたい3つのパターン

優先株には契約内容によっていくつかのタイプがあります。代表的なのは次の3つです。
①清算優先権
会社が清算・売却されたときに、投資した金額を最優先で回収できる権利です。中には「出資額の2倍まで」優先されるケースもあります。
②参加型・非参加型
清算後、追加で利益分配に参加できるかどうかの違いです。参加型は出資回収後も利益に参加でき、非参加型はできません。
③転換権
一定の条件下で優先株を普通株に変えられる権利。上場時などに普通株へ転換し、高値で売却することが可能になります。
【損しない生き方】優先株の発想から学ぶ人生の安全確保戦略

優先株の考え方は、ビジネス以外にも応用できます。
「リスクをとりつつ、最低限は守る」という発想は、日常の選択でも役立つからです。
例えば、パート選びで「時給は普通でも、送迎あり・時間の融通が利く職場」を選ぶのは、損をしない選択を重視しているという点で優先株的です。
また、住宅ローンや保険の加入もリスクを軽減しながら生活の安定を図るという意味で、考え方は同じでしょう。
守りを固めてから攻める。このバランスこそが、優先株の本質でもあります。
まとめ:優先株を知れば、損しない選択ができる

優先株とは、ただの株ではありません。
スタートアップのようにリスクが高い場面でも「出資額を先に回収できる」仕組みを持った、投資家の保険のような存在です。
- うまくいけば普通株と同じくリターンが期待できる
- 失敗しても出資額を優先的に回収できる
このいいとこ取りのような設計が、投資家に安心感を与え、企業側にとっても資金調達をしやすくしているのです。
また、清算優先権や転換権といった多様なオプションがつくことで、より柔軟でリスクに強い投資が可能になります。
日常に置き換えてみても、「リスクをとりつつ、最低限守る」という考え方は、仕事、家庭、子育てなど、あらゆる意思決定に役立つものです。
ワンポイント英語スラング:Douchebag
今日のワンポイントスラングは”Douchebag”です。
日本語で言うと、「性格の悪い人」や「意地悪な人」といったネガティブな意味を持ちます。
例えば、こんな風に使います。
- What a douchebag!(なんて嫌なヤツなの!)
少し汚い言葉でもあるので、使う相手や場面には注意が必要です。ただ、海外ドラマや映画では頻出のワード。耳にする機会も多いので、意味だけは知っておいて損はありません。
ちなみに、語源をたどるとdoucheは洗浄器具、bagは袋。その組み合わせで「くだらないヤツ」となっているようですが、深く掘る必要はあまりないです(笑)