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2025.06.14
【2025年最新版】人生最大のギャンブル?スタートアップのストックオプションで一攫千金を狙う前に知るべき相場感
S&K Holdings
スタートアップで働くことは、今の収入を犠牲にしてでも未来に賭けるという、人生最大のギャンブルかもしれません。
その覚悟に報いる報酬、それがストックオプション(SO)です。
うまくいけば、一夜にして資産を手に入れる夢のチケットにもなるストックオプションですが、実際のところ、あなたがもらえる割合は何%なのか?
相場を知らずに飛び込むのは、地図なしで荒野に出るようなものです。
この記事では、企業フェーズ別に変わるストックオプションのリアルな水準と、どこに勝機が眠っているのかを解き明かします。
この記事はVoicyの「No.320 SOの相場」を基に執筆しています。
【基礎知識】ストックオプションで資産形成!仕組みと価値創造の本質

ストックオプションとは、将来的に「一定の価格で自社株を買う権利」のこと。企業価値が上がれば上がるほど、その差額によって利益を得られる仕組みです。
例えば、創業時に株価が1円で設定されたとします。その後、事業が成長して企業価値が10円になった時、1円で株を買って10円で売れれば、1株あたり9円の利益が出ます。これはまさに“夢のある報酬設計”です。
しかし現実的には、発行する株数や企業のフェーズにより、この「夢」のサイズは大きくも小さくもなります。だからこそ、ストックオプションは株数ではなく“パーセント”で語られるべきなのです。
ストックオプションの相場はこう決まる!シード期からシリーズCまで

では、ストックオプションの相場はどう決まるのでしょうか?
シード期(初期段階)
まだプロダクトも未完成、資金調達もままならないフェーズ。この段階でジョインするメンバーは、給与が出ないことも珍しくありません。その代わり、1〜2%という比較的高い割合のストックオプションが与えられるケースが多いです。
リスクが高い分、将来的に大きなリターンを期待できるのがこの時期の特徴です。もし企業が上場すれば、わずか1%でも数千万円以上の価値になることもあり得ます。
シリーズA(組織化の始まり)
ある程度の資金調達が完了し、10人前後の社員が集まり始めるフェーズ。売上が立ち始め、業務も安定してきます。この段階になるとストックオプションは0.3〜0.5%程度が一般的。
夢はあるが、現実味も帯びてくる。そんな移行期にふさわしいバランス感覚の報酬です。
シリーズB(成長加速)
社員数が30人前後となり、黒字化の見通しも立ち始める頃。ストックオプションの割当はさらに抑えられ、0.1〜0.2%が相場となります。
この頃には採用の選択肢も増え、ストックオプションだけでなく給与や福利厚生も整ってくるため、全体報酬としての魅力が問われるようになります。
シリーズC以降(成熟段階)
ここまでくると、ストックオプションの配分は0.1%未満になることも珍しくありません。とくに、100人以上の社員にストックオプションを配るようなケースでは、1人あたり0.02〜0.05%といった設定になることも。
企業の安定感はあるが、ストックオプション単体で見ると期待値は小さくなります。その分、キャリアの安全性やブランド力など、別の軸で魅力を測る必要があります。
ストックオプションの本当の価値とは?数字より重要な「参加タイミング」と「貢献度」

ストックオプションの魅力は数字の大きさだけで決まりません。重要なのは、「どのフェーズの企業に、どの役割で参加したか」です。初期から参画して多くの責任を担えば、そのぶん報酬も大きくなるのが自然な流れです。
逆に、組織が大きくなってから加わる場合、ストックオプションの割当は小さくても、そのぶん仕事の安定性や環境の整備といった別の価値があるはずです。
ストックオプションの額面だけを見て一喜一憂するのではなく、フェーズごとの“可能性”を見極める力が求められます。
まとめ:ストックオプションは夢のチケット、価値を決めるのはあなた自身

ストックオプションは、未来に賭ける報酬制度です。その価値は、企業の成長次第で大きく変わります。そして同時に、自分がその成長にどう貢献するかによっても、現実のリターンは大きく変わってきます。
相場を知ることは大切ですが、それ以上に大事なのは「その企業と一緒に未来を創っていきたい」と思えるかどうか。ストックオプションは、夢を見られる人にとってこそ、最大の魅力を発揮します。
ワンポイント英語スラング:drop a log
今日のスラングは「drop a log」。直訳すると「丸太を落とす」ですが、実はこれはトイレで用を足す、つまり「うんこをする」という意味のくだけた表現。会話では「I need to drop a log.(ちょっとトイレ行ってくる)」のように使われます。ジョークとして覚えておくと、会話のアクセントになるかもしれません。