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2025.12.17

【意志力は捨てろ】なぜ「次は頑張る」で失敗するのか?過去のデータから自分を操る「行動設計」の極意

S&K Holdings

「明日は絶対に早起きして頑張ろう」「次こそは余裕を持って行動しよう」

そう決心したのに、結局いつもと同じ失敗をしてしまった…そんな経験はありませんか?

私たちはつい「自分の意志」や「やる気」で行動を変えられると思いがちです。しかし、過去のデータに基づかない決意は、残念ながらほとんど役に立ちません。

本記事では、Voicyの「No.338 自分の反応を過去から予測してコントロールする」の放送をもとに、意志の力に頼らず、過去の自分という「データ」を使って確実に行動をコントロールする方法を解説します。

「次は頑張る」は信用できない?インプットとアウトプットの法則

多くの人は、何か失敗したときに「次は気合を入れて頑張ろう」と考えます。しかし、私は基本的に「次は頑張ろう」という精神論は採用しません。

なぜなら、人間を一つの「関数(システム)」として捉えているからです。

同じ「インプット(状況・環境)」があれば、同じ「アウトプット(行動・結果)」が出る。これが基本原則です。

  • インプット:前日の過ごし方、睡眠時間、予定の組み方
  • 自分:その状況に反応するシステム(性格や性質は急には変わらない)
  • アウトプット:遅刻する、起きられない、サボる

「自分」というシステム自体を変えることは非常に困難です。それなのに、インプット(環境)を変えずに「次こそは」と願うのは、同じ計算式で違う答えを出そうとしているようなものです。

行動(アウトプット)を変えたいのなら、自分を変えようとするのではなく、インプットとなる「環境」や「前提条件」を変えるしかありません。

自分の「ダメなパターン」を過去のデータから予測する

自分の行動をコントロールするためには、過去の自分がどう反応したかという「実績データ」を直視する必要があります。

例えば、私は「明日の朝、早起きしてプレゼンの練習をしよう」と思ったとします。しかし、もし前日の夜に飲み会が入っていたらどうでしょうか?

過去のデータを振り返れば、「夜遅くまで楽しく飲んでしまった翌朝、早起きができた試しがない」という事実は明白です。それなのに「明日の自分は特別だ」と期待するのは間違いです。

  • 過去のデータ:飲んだ翌日は起きられない
  • 対策:飲み会に行かない、もしくは「朝は練習できない」前提で夜のうちに準備を済ませる

このように、「どうせ自分はこうなるだろう」という予測を立て、先回りして手を打つことが重要です。

具体例:遅刻癖を治すための「カレンダーハック」

私自身の実践例をご紹介します。実はお恥ずかしい話ですが、私は時間を守るのがあまり得意ではありません。

オフラインのミーティングなどで移動が必要な場合、どうしてもギリギリまで別の作業をしてしまい、結果的に遅刻してしまう……ということが過去に何度もありました。

そこで私がやっているのが、「カレンダーの時間をあえてずらす」という方法です。

1. 過去の傾向を認める

まず、「自分は予定時刻ギリギリまで動かない人間だ」と認めます。ここで「次は気をつけよう」と思っても無駄だと割り切ります。

2. インプット(情報)を操作する

Googleカレンダーなどのスケジュールに予定を入れる際、本来の開始時刻よりも「15分」あるいは「30分」早い時間を登録しておきます。

ポイントは、毎回同じ時間ずらすのではなく、ランダムに設定することです。

3. 未来の自分を騙す

当日、カレンダーを見た私は「あれ、13時からだっけ?13時半からだっけ?」と悩みます。

「もし13時からだったら間に合わない!」という不安が生まれるため、結果的に早いほうの時間に合わせて家を出ることになります。

これは「自分の記憶力のなさ」と「不安になりやすい性質」を利用したコントロール術です。

自分を律するのではなく、自分が動かざるを得ない状況(インプット)を作ってしまうのです。

睡眠時間とアウトプットの関係もデータ化する

睡眠についても同様です。

「昨日は4時間睡眠だったけど、今日は気合で乗り切ろう」というのは無理があります。

過去のデータを参照すれば、「4時間睡眠の日の午後は、必ず強烈な眠気に襲われて昼寝をしてしまう」というパターンが見えているはずです。

それなら、最初から「午後は使い物にならない」という前提でスケジュールを組むべきです。

重要なタスクは午前中に終わらせるか、あるいは「昼寝をする時間」を最初から予定に組み込んでおく。

「同じインプットなら、同じアウトプット(失敗)が出る」

この事実を認め、過去の自分の反応パターンから逆算してスケジュールや環境を設計することこそが、最も確実なセルフコントロール術なのです。

まとめ:自分に期待せず、行動を「設計」しよう

自分の行動を変えるのに、強い意志は必要ありません。必要なのは、過去の自分の行動データに対する冷静な分析と、それに基づいた環境の調整です。

「明日の自分」に過度な期待をするのはやめましょう。

過去の自分がサボったなら、未来の自分もきっとサボります。その前提に立ち、「サボろうとしてもサボれない」「動かざるを得ない」仕組みを作ってみてください。

それが、結果として「意志が強い人」と同じ成果を出すための最短ルートになるはずです。

ワンポイント英語スラング「Off the chart」

今日のワンポイントスラングは「Off the chart(オフ・ザ・チャート)」です。

直訳すると「チャート(グラフや図表)から外れている」となりますが、ここから転じて「桁外れな」「ズバ抜けて高い」「通常の基準を超えている」という意味で使われます。

数的なグラフをイメージすると分かりやすいでしょう。数値が高すぎて、用意していたグラフの枠を飛び出してしまっている状態です。

例えば、 “Sheldon Cooper’s IQ is off the chart.” (シェルドン・クーパーのIQは桁外れに高い=測定不能なほどすごい)

のように、能力や人気、数値などが並外れてすごい時にポジティブな意味でよく使われます。 「Awesome」や「Amazing」のさらに上を行くようなニュアンスで使ってみてください。

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