マネジメント
2025.01.14
離島で大人の起業ラジオ:社長は何をしているのか
S&K Holdings
「社長は何をしているの?」と疑問を抱く人は少なくありません。X(旧Twitter)を見ても、社長に対する以下のような批判が散見されます。
- 「社長は意思決定をしない」
- 「社長が何もしていない」
社長の役割が見えづらいのも事実ですが、そもそも社長とは会社の最高意思決定者であり、重要な選択をするポジションにいます。特に、経営は日々多くの課題に直面しますが、そのほとんどは「人」と「お金」に関するものです。こちらの記事では「社長は何をしているのか?」について解説します。
本記事は、Voicyの「No. 248 社長は何をしているのか」を基に記事を書いています。
社長は会社の意思決定者なのに、「何もしていない」と思われてしまう理由
社長は会社の最高意思決定者であり、重要な場面で方向性を示す立場です。しかし、社内外から「社長は何もしていない」という批判が上がることがあります。
しかし、会社には日々多くの問題が発生しています。
- 資金問題
- 社員同士の不仲
- 優秀な人材の転職 など
さらに、すべての問題に即対応できるわけではなく、優先順位をつけて進める必要があります。しかし、それでも課題は尽きません。
一つひとつの対応に時間を割きすぎると、業務が回らなくなります。
会社の問題のほとんどは「人」と「お金」
会社を経営するうえで、直面する問題の多くは「人」と「お金」に関するものです。
まず「お金」の問題では、資金繰りが安定しなければ事業は継続できません。例えば、銀行からの貸し渋りや、売掛金の回収遅延などが経営を圧迫する要因です。十分な資金が確保できなければ、成長への投資もできなくなります。
次に「人」に関する問題も、会社経営において避けて通れません。社員同士の不仲、モチベーションの低下、さらに優秀な人材が転職するリスクなど、人的要因は会社のパフォーマンスに大きな影響を与えます
これらの問題は複雑で解決が難しいうえ、日々新たな課題が発生し、世界中の社長らを悩ませています。
一石十鳥な策を見つけるのが社長の仕事
ここまでで、会社には常に数え切れないほどの問題が存在することがわかりました。
しかし、それらをすべて個別に解決するのは現実的ではありません。なぜなら、解決できる問題の数以上に、新たに発生する問題のほうが多いからです。
そこで重要になるのが、一石十鳥の策を見つけることです。これは、1つのアクションで複数の問題を同時に解決するという考え方です。
限られた時間とリソースのなかで、最大限の成果を出すためには効率的な手段が求められます。
鳥10羽が縦に並ぶタイミングを待って石を投げるように、すべての条件がそろうまで忍耐強く観察することが求められます。
しかし、このような対応は外からは理解しづらく、結果として「社長は何もしていない」と思われてしまうのです。
社長の仕事は、この一石十鳥の策を探し、最適なタイミングで決断を下すことです。この考えを忘れずに持っておきましょう。
一石十鳥の策というのは、大体「組織関係」
わたしの経験上、一石十鳥の策は「組織改革」に関する意思決定から生まれることがほとんどです。
例えば、人事異動や昇進を通じて、一度に複数の問題を解決できます。
優秀な社員を適切なポジションに配置すれば、業績の向上だけでなく、他の社員のモチベーションにも好影響を与える場合があります。
組織改革は、複数の課題を一度に解決する有効な手段です。
ただし、一つの側面だけを見れば、理解しづらいこともあるでしょう。「なぜあの人があの役職に就くのか?」と疑問に思った経験がある人は、会社全体のバランスについて考えてみてください。
社長は短期的な成果だけでなく、長期的な視点から組織を見渡し、最適な決断を下す必要があります。その結果、外からは不可解に見える人事異動や組織変更も、実は複数の問題を解消するための一石十鳥の策である場合が少なくありません。
このように、社内の一見平凡な動きの裏には、社長の戦略的な意図が隠れています。その背景を理解すると、会社のメッセージを読み解くヒントになるでしょう。
まとめ:社長の意思決定の背後にある意図を読み取ると会社運営がわかる
社長は「人」と「お金」の問題を解決しながら、最適な一手を模索する存在です。決して、椅子に座って何もしていないわけではありません。
外から見ると、こうした対応は「何もしていない」と誤解されがちですが、実際には慎重な意思決定の積み重ねです。
4月は人事異動が多く起きるタイミングです。ぜひ皆さんの属する会社で人事異動が起きた場合には、ある側面だけのメリットを見るのではなく「会社全体としてどういうメリットがあるのか?」を考えてみてください。組織運営の基本が理解できますよ。
ワンポイントスラング「Jack」
「Jack」という英単語は人の名前として有名ですが、スラングとして使われる場合は「盗む」という別の意味を持ちます。このスラングは、こっそり何かを盗むようなニュアンスが特徴です。
例えば、カジュアルな会話で「He jacked my idea.(彼は私のアイデアを盗んだ)」といった表現が使われることがあります。この場合、「盗む」という行為が直接的ではなく、こっそりと行われたことを強調しています。また、車泥棒を意味する「carjacking(カージャッキング)」という言葉も、「Jack」から派生したものです。
日常会話の中で「Jack」という単語を耳にする機会は多くありませんが、海外ドラマや映画などでスラングとして登場することがあります。